ボタニックガーデン トスカーナの丘の蜂蜜

イタリア、フィレンツェのなだらかな丘陵地帯に広がる、マイアーノ農園。
その広大な敷地内にある50万平方メートルもの農園内には、10箱を超えるミツバチの巣箱が大切に管理されています。

ここでは、4,000種以上もの様々な植物が咲き誇り、その花々は季節ごとに異なる色と香りで満ち溢れます。ミツバチたちはこの豊かな花畑を自由に飛び回り、多種多様な蜜を集めてきます。その結果、市場に出回る単一の花の蜂蜜とは一線を画す、非常に上質で個性豊かな蜂蜜が生まれるのです。様々な花の蜜が繊細にブレンドされ、ハーモニーを奏でるような風味と香りが生まれるのが最大の特徴です。

一口食べれば、まるで花畑を散歩しているかのような豊かな香りが口いっぱいに広がり、トスカーナの自然の恵みを五感で感じていただけます。

マイアーノ農園では、特定の蜜を集めるために巣箱を移動させることはせず、ミツバチたちが四季折々に咲く花から自然に集めた蜜を、そのまま「蜂蜜」としてお届けしています。クオリティを最優先にしているため、蜂蜜は非加熱です。自然の恵みを尊重した、彼らならではの製法です。
そのため、その年や時期によって、味や硬さが少しずつ変化します。含まれる花の種類が違うため、風味や香りに個性が生まれるのです。

日本の市場でよく見かける、とろりとした液状タイプに仕上がることはほとんどありません。また、その年の気候によって収穫回数も変わるため、どんな蜂蜜に出会えるかは、蓋を開けるまでのお楽しみです。
季節ごとに異なる、一期一会の特別な味わいは、まさに自然からの贈り物なのです。

当店がご紹介している、マイアーノ農園の特別な蜂蜜。
その裏側には、イタリアの革新的な「3Bee」のプロジェクトの存在があります。

「3Bee」は、テクノロジーの力でミツバチと生態系を守ることを目指す、環境保全を目的とした気候テック企業です。ミツバチの巣箱にIoTセンサーを設置し、ミツバチの健康状態や生態系の変化をリアルタイムでモニタリングしています。これにより、ミツバチにとってより良い環境を科学的に分析し、維持することができるのです。

マイアーノ農園の広大な植物園に置かれた巣箱も、この3Beeの技術によって管理されています。4,000種以上の多様な植物からミツバチたちが集める蜜は、ミツバチが健康で元気に暮らせる環境があってこそ生まれる、まさに「自然とテクノロジーの融合」がもたらした奇跡の恵みです。

イタリアのフィレンツェ郊外、なだらかなフィエーゾレの丘陵地に広がるマイアーノ農園（Fattoria di Maiano）。
かつて採石場だったダイナミックな景観と、オリーブ畑が広がる穏やかな丘が織りなすこの広大な農園は、静寂に包まれた特別な場所です。

BIO認定を受けた農園では、オリーブオイルの生産だけでなく、ホテル、ボタニックガーデン、レストラン、イベント各種等も運営しています。一見すると多岐にわたる事業ですが、これらはすべて「循環」と「持続可能な生産と消費」という共通の理念で深く結びついています。
各事業が連携することで、農園全体で持続可能な循環型経営を実現しているのです。

フィレンツェからほど近い場所にありながら、50万平方メートルというイタリア国内最大規模を誇るマイアーノ農園。
丁寧に手入れされた広大な敷地には、多種多様な植物が育ち、まるで植物園のような豊かな景色が広がります。果樹園や有機栽培の畑など、様々な植物が織りなす絶景は、訪れる人々の目を楽しませてくれるでしょう。

さらに、この農園では馬や羊、ガチョウ、ダチョウといった愛らしい動物たちがのびのびと暮らしています。トスカーナ地方特有の美しい風景の中で、自然と動物たちとの触れ合いも満喫できる、心安らぐ唯一無二の空間なのです。

マイアーノ農園は、悠久の歴史と壮大な自然に包まれた特別な場所です。
中世・ルネサンス時代から多くの芸術家を魅了し、レオナルド・ダ・ヴィンチが飛行実験を行った伝説も残る、歴史的に重要な地域に位置しています。
敷地内の森には、かつてフィレンツェの歴史的建造物に使われた砂岩が採掘された石切場が残り、ルネサンスの偉大な建築物と農園を結びつけています。
19世紀に英国人実業家ジョン・テンプル・リーダー男爵がこの地の復興を試み、森林公園として整備されました。

この情熱は、現在のオーナーであるミアリ・フルチス家へと受け継がれ、オリーブオイルの生産をはじめ、有機栽培やアグリツーリズモなど、伝統と自然を尊重する形で発展を続けています。